11月24日(日) 朝倉台防災訓練を実施しました。

11月24日(日)、恒例の「第19回朝倉台防災訓練」を実施しました。

午前7時に自治会役員、自主防災会スタッフ一同集結し、防災訓練の準備です。

林事務局長、私、桜井警察署警備課長が最初にご挨拶しました。

続いて自主防災会坂口副会長からの諸注意、指示事項があり、西町会・東町会に分かれて装備品の搬送・準備にかかりました。

スタッフの皆さんの名札ステッカーも用意済みです。

これまでの自主防災に関わる活動写真や新聞記事もパネル紹介します。

炊き出し班も作業開始です。

車椅子コーナーではわざと段差を作ったり、砂を撒いたりして車椅子介助の要点を指導します。

スタードームテントのコーナーでは自主防災会の小松さんが竹割りの方法を教授しておられました。

こうやって見ると確かに「スター・星」ですね~。

子供に人気のある水消火器も用意万端ですね。

消火用ポンプ車も準備オッケーです。

朝倉台集会所前も災害対策本部として準備です。

折しもこの日は桜井市長選挙と重なったため、集会所1階は投票所に、2階を災害対策本部受付・情報収集センターに当てました。

防犯協会朝倉支部のスタッフも青パトで付近を警戒です。

午前8時30分、大規模震災発生の合図と同時に各避難所に避難開始です。

自主防災会のスタッフが避難訓練開始を広報して団地内を回ります。

この合図で、住民の皆さんは町会ごとに割り当てられた公園に集合です。

こうやって見ると皆さん非常持ち出しリュックなどはもたれておりますが、自前でヘルメットを用意されておられる方は少ないですね~(^_^;

コーナンやコメリで簡単に購入できますが、そこまでの危機感はまだお持ちじゃないように見受けられます。落ちてきた瓦やガラス窓が頭に当たれば命に関わる問題ですのに。

広報の仕方など、これは今後の課題ですね。

各公園に集合した町会の皆さんの点呼を町会長の指揮の下班長、防犯委員がとります。欠席世帯と要支援・声かけ世帯については町会長の指示に基づいて役員達が安否確認に向かいます。

その結果を事前に配布した班別集計表に記載して特使が集会所の災害対策本部に報告します。 ここまでが、避難初期訓練の概要です。

実際、大震災が起こった場合は夜間もあり得ることで、また、家屋の倒壊・負傷者を救護するなどの事も想定され、30分、1時間と時間がかかると思われます。

また、被害が軽微であった世帯からボランティアを募るのも大切な仕事です。

それら情報をいち早く災害対策本部に通報して、対策本部の機能拡充を図らなければなりません。

各公園では町会長など現場責任者の手腕が試されるでしょう。

第2部は、全町会員が4号公園に集合していただいて防災についての展示訓練です。

子ども達も特別受付です。非常持ち出しリュックやヘルメットを持っている子ども達には自主防災会からプレゼントがあります。

また、スカーフを首に巻いて貰います。

このスカーフ、優れものです。黄色と緑の2色で片方には「お手伝いしてください」反対面には「お手伝いできます」の文字がプリントされてあります。

被災地では子ども達も立派なボランティア一員です。このスカーフをつけている子供達を見かければ「ちょっと手伝ってくれる」と声がかけやすくなりますね。

2年前にインテックス大阪で開催された防災展でこのスカーフが展示されているのを知りましたが、考案者が坂口自主防災会副会長とお知り合いで、車椅子生活の障がい者のおばさんだったのには驚きました。さすがです。朝倉台の自主防災会も60枚ほどを用意しているとのことでした。

 

また、地元朝倉消防分団も応援に駆けつけてくれました。隊員の皆さん、朝倉台のお隣の慈恩寺区の方々です。

昨年は、天理市で開催された奈良県消防操法大会に桜井市代表として出場された精鋭の面々です。また、朝倉台の防火水槽の点検を毎月行ってくれております。感謝~

それでは展示訓練の開始です。まず、火災の発生を想定しての放水訓練です。

今回は集会所に貯蔵してます雨水タンクから300リットルを軽トラに乗せて運び放水訓練に使用しました。

実際ではまず第一に広域消防が出動して、それが無理な場合は朝倉消防分団に出動命令が出ます。それでも出動困難な場合は自主防災会の消防ポンプの出番になります。朝倉台には7カ所の防火水槽がありますので、この場合のみ使用することが出来ます。

次が今回のテーマでもある「水」についてです。

最近の災害ではご存じのとおり「断水」が問題になっています。地震による水道管破裂だけでなく、電気が消失しても断水、河川が氾濫しても断水です。テレビでもスーパーコンビニに水を求めて長い行列です。

自治会の皆様には「最低1週間分の食料・飲料水の備蓄」をお願いしておりますが、まだまだ浸透しておりません。依然として他人事です。

また、自衛隊・水道局の給水車を当てにしておられる方があります。

南海トラフ大地震・東縁断層帯地震(東大寺~三輪山)が発生すれば当分の間、給水車は回ってきません。朝倉小学校の受水槽の水が頼みの綱と言うのが現状です。

そこで、朝倉台北側を流れる初瀬川(大和川)の水を利用出来ないか考え、今年度予算で災害用逆浸透膜浄水器EWくりんBox150Wを自治会で購入しました。

一般家庭で使われている中空糸膜方式と違い、RO膜を用いた0.0001μmの以上の微細な有害物質を除去する災害用の逆浸透膜浄水器で、最大1日1.2トンの無菌の飲料水を生成できます。(1時間50リットル)

これならノロウィルス・トリハロメタン・セシウムなどの放射性物質までも防げます。自治会皆様の備蓄飲料水と併用すれば何とか急場はしのげると思います。

今回の訓練では実際に初瀬川から水を汲んできて浄水器で濾過して試飲していただきました。皆さん、最初は尻込みしておられましたが、無味無臭で飲みやすいと好評でした。

電源には停電も考え、家庭用発電機を使用しますがガソリンにも限りがあります。

そこで、ポータブルリチウム充電池と50Wソーラーパネルの組み合わせを提案してみました。

これなら昼間のソーラーパネル充電で浄水器を2~3時間ほど動かせます。

次は家庭用発電機コーナーです。

自主防災会では2サイクル発電機4台、4サイクル発電機1台、カセットガス発電機1台を保有しております。

子ども達にも実際にセルを回して貰いエンジン始動の訓練です。

次に簡易トイレの組み立て実演です。

人間食べるのは1日我慢できても、排泄は無理です。また、これを利用して女性の方は着替えも出来ますね。

次は竹ドームテントの組み立てです。

これは子ども達に手伝って貰って、竹を割りヒゴを作って組み立てて貰います。

こんな感じで出来上がり~ (^o^)

お、子ども達の秘密基地が完成かな。

竹といえば、朝倉台の周りは竹が豊富です。

竹と毛布を利用して簡易担架作りも実演です。

この様にして負傷者を運ぶことも出来ますね。

それからダンボールベットの組み立て訓練もしました。

大勢で乗っても頑丈です。子ども達は朝倉小学校でも桜井東中学校でもこの組み立て訓練をしています。

万が一の時は避難所でも大活躍してくれると思います。

次のコーナーは民生・児童委員の皆さんによる車椅子の体験コーナーです。これには桜井市社会福祉協議会から伏原さんや山川さんが応援に駆けつけてくれました。

車椅子での介助にはコツが要りますね~。また、重りをつけての障がい者体験やゴーグルをつけての視覚不自由者体験もありました。

次は災害備蓄品のコーナーです。

桜井市危機管理課からふっくらパンの提供、並びに江崎グリコ第1セールス部事業開発近畿グループの秋山さんから5年保存の利くビスコや乳児用液体ミルク、暖めずに食べられるカレーなどの試供品を頂きましたので試食コーナーで皆さんに食べていただきました。

危機管理課様、江崎グリコ様、ご提供ありがとうございました。 m(_ _)m

皆さん、保存の利く備蓄食料には関心が高かったです。

消火器使用訓練では子ども達が水消火器で訓練を実施しました。

皆さんの各町内会に設置されてある消火器を使用するとき、慌ててしまいつい忘れてしまうのが、黄色のレバー止め安全ピンを抜くのを忘れてしまうことです。気をつけましょう。

サバイバルクッキングではユニークな新作メニューや、こども防災カレーが提供されました。

トマトジュースを使った「トマトにゅうめん」・・・イタリアンですね~

ポリ袋で作る「サバじゃが」

釜で炊く「チキンラーメンご飯」

結構好評でした~。

消防分団の皆さんにも試食していただきました。

こども防災カレーは畿央大学付属幼稚園の先生方のご協力をいただき100食分用意することが出来ました。

お皿にラップを敷いてカレーを入れます。こうすれば食後ラップを捨てるだけで皿を洗う必要もなくなり節水に役立ちますね。

こうして、午前11時30分には防災訓練を無事に終了することが出来ました。

今回も1055名の参加者で子供達の参加も51名あり、参加所帯率は70%となりました。

朝倉台住民の防災意識の高さを感じることが出来ました。ありがとうございます。

 また、外山・纏向地区を始め市内の防災関係者や、平群、明日香村などの他市町村の防災関係者・社会福祉協議会の方々41名が見学に来られましたことは望外の喜びです。

それと春から私が制作しておりました15町会の自光式表示灯の評判が良かったことにもホッとしております。

これですね~。

中はLED電球と単3電池の簡易的なものです。写真では12Vの初期プロトタイプのものですが、家内に持たせたところ「重い~」と苦情が出ましたので、残り14町会分を作る際は乾電池を2個減らし9Vにしました。なぜ自光式にしたのかといえば、今までの大震災は夜間に発生する確率が高いからです。当然停電状態で街路灯もすべてアウトの真っ暗な中、公園に集合しなくてはなりません。そこで自光式にしました。

これなら目印になると考えた次第です。材料の杉板やアクリル板、幟旗ポールはコメリやコーナンで揃いましたので、まだ詳しく計算はしていませんが1基作るのに2~3000円位で済んだかと思います。(久しぶりの工作作業、楽しかったです~)

自治会各役員の皆様、自主防災会の皆様、民生・児童委員の皆様、畿央幼稚園の皆様、桜井市社会福祉協議会の皆様、その他ボランティア参加でお手伝いいただきました住民の皆様、本当にありがとうございました。

住民の安心・安全を守るために何をすれば良いか、防災・減災意識向上にはどうすれば良いかまだまだ「朝倉台安心・安全ネットワーク」のメンバーと試行錯誤中です。

住民の皆様、今後ともご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

2019年11月25日