7月26日(金) 自治連合会防災講演会を聴講に行きました。

7月26日午後1時30分から、市役所2階大会議室で自治連合会主催の防災講演会があり聴講してきました。

前日の集中豪雨で、隣接する橿原市や明日香村で短時間で110ミリもの猛烈な雨が降り警戒レベル4が発令されたこともあり、各区長さんも人ごとではないと危機感を募らせ、講演に熱心に聴き入っておられました。

講演者は昨年7月の西日本豪雨で河川決壊水没被害に遭われた岡山県総社市下原地区の自主防災組織副本部長の川田一馬氏です。

この下原地区の西隣は51名もの死者を出した真備町です。

上図にありますように両地区とも堤防決壊により水没する被害に遭われていますが、下原地区では死者がゼロでした。

その経緯について語られたのですが、自主防災組織を作られたのが東日本大震災後で、まだ新しい組織でしたが避難訓練の実施においても、昼間帯のみならず夜間避難訓練も実施し、住民の皆さんも積極的に参加されたそうです。

また、世帯台帳を作り、各班長が避難訓練時の安否確認表の作成報告する訓練を毎年していたお陰で、今回功を奏したと話しておられました。

また、今回災害対策本部を当日朝からと早めに立ち上げて市役所との連携を密にして、偵察員に川の増水具合を逐一見に行かせたことも功を奏したようです。

その夜、偵察員からの「区長、こりゃあかん、もうすぐ決壊する」との報告で、夜間ではあるものの区域内各戸に拡声器で避難を呼びかけ、マイカーや公用車で住民を近くの吉備路アリーナへ避難させたそうです。

あらかじめ作成していた世帯台帳を頼りに全住民の避難が完了したのが翌朝で、その午前中に小田川が決壊し下原地区は水没してしまったそうです。

地区住民が一丸となって普段から防災に心がけていたことが「死者ゼロ」をうみ、隣接する真備町と明暗を分けたのですね。

川田副本部長は、災害が発生したら

  「命を守る最善策だけを考えて行動する」

  "平時のルール、慣習、常識にとらわれるな" (有事には邪魔になる、逃げ遅れる)

  その他のことは後から何とでもなる、まず命を守る行動をとれ!

と仰っておられました。

その通りですね。普段から顔の見える関係を作り「自助・共助・近所」が大切ですね。

その後、休憩を挟んで市危機管理課から「地域における自主避難の取り組みについて」と行政説明がありました。

それによると自主防災会の組織率はかなり低調のようで県下でもビリに近いそうです。

朝倉台では20年も前から組織され、森口会長、坂口副会長を中心として盛んに活動されておられます。

みんな手弁当のボランティア活動で、「いかに朝倉台の住人の命を守るか」を考え活動を続けてくれています。

ありがたいことです。

 

2019年07月27日